![四つ身浴衣(3~4歳)(手縫い)](https://fair-manage.xsrv.jp/wp-content/uploads/a970df299bbeb4dc47435cb357492059.jpg)
今回は、子供の四つ身浴衣(3~4歳)の作り方の手順を紹介します。
当アトリエ本の内容に沿った作り方になっていますので、
「 浴衣の作り方(子供用2)|四つ身 3~4歳(90~100cm) 」のご購入を検討されている方も、作り方の内容について、ご確認くださればと思います。
四つ身とは、並巾の反物を、身長の4倍の長さに裁断して身頃部分を作る仕立て方です。
並巾を背縫いして、後巾は最長、並巾✕2の長さを確保できますので、0歳~3歳くらいまでの和裁方法である一つ身より、後巾を多く取ることができますが、
衽を別裁ちせずに、前身頃との縫い代をつまんで衽としますので、(前巾+衽巾)の長さに制限があり、3歳~8歳くらいまでの和裁方法となっています。
また、同じ四つ身の浴衣でも、3歳から4歳用と、5歳から8歳用では、作り方が少し異なります。
なぜなら、3歳から4歳用では、並巾で、(衿巾✕2+後巾)を確保することができますが、
5歳から8歳用では、衿巾と後巾とも、サイズが大きくなり、並巾でその長さを確保することができなくなるためです。
異なる部分は衿つけと共衿のところだけですので、
今回は3歳から4歳用の女の子の四つ身の浴衣の作り方を紹介し、
5歳から8歳用は、別途、男の子の四つ身浴衣として、その作り方を紹介します。
(3歳から4歳用の男の子の四つ身浴衣を縫う場合には、5歳から8歳用の四つ身浴衣の作り方の記事も確認してください。)
1.袖を縫う
袖は、袖下から丸みを通って袖口下を縫い、
袖口をくけて、丸みを整え、
袖下の縫い代を内袖にくけます。
(袖下は袋縫いにします。)
写真は、女の子用の浴衣で、元禄袖を採用しています。
(当アトリエ本では、
女の子用は長袖の寸法も載せており、
男の子用は筒袖を採用しています。)
![四つ身浴衣(3~4歳)の袖(手縫い)](https://fair-manage.xsrv.jp/wp-content/uploads/12fc7b2425e72a76ffb33c5ea5f4f634.jpg)
2.後身頃の背を縫う
後身頃同士を合わせて、背を縫います。
四つ身は、
後側は、並巾で、後巾と衿巾をとりますので、
背縫いの端は裁ち目となり、背縫いは袋縫いにします。
![四つ身浴衣(3~4歳)の背縫い](https://fair-manage.xsrv.jp/wp-content/uploads/f25e63324be8b6665c677f22f8d74241.jpg)
3.前身頃と衽の縫い代をつまみ、縫う
四つ身は、
前側は、並巾で、前巾と衽巾をとりますが、
前身頃と衽の間をつまんで縫い、衽をつくります。
(このつまみ衽が、子供用四つ身の和裁方法の特徴と言えます。)
縫い代は衽にくけます。
![四つ身浴衣(3~4歳)のつまみ衽](https://fair-manage.xsrv.jp/wp-content/uploads/8a01495ae13adb544e3866184073bb21.jpg)
4.衽の褄下部分をくける
衽の褄下部分を三つ折りぐけします。
耳ぐけも、折り伏せぐけも、三つ折りぐけも、すべてに共通しますが、
表に出る針目ができるだけ小さくなるように、
また、針目の間隔は等間隔になるように丁寧にくけましょう。
![四つ身浴衣(3~4歳)の衽(褄下部分)の三つ折りぐけ](https://fair-manage.xsrv.jp/wp-content/uploads/cda7bbfcaf345d4eb30bd55d75e2c863.jpg)
5.前身頃と後身頃の脇を縫う
前身頃と後身頃の脇を縫い、
後身頃の縫い代を斜めに折って、
かくしじつけをします。
脇の縫い代の処理は、一つ身の浴衣と同様です。
![四つ身浴衣(3~4歳)の脇縫い](https://fair-manage.xsrv.jp/wp-content/uploads/fdbc347b9256475ff9c951fec42318d7.jpg)
6.身頃に袖をつける
袖と身頃を合わせて袖をつけ、
振りを綺麗に整えて、振りの縫い代を耳ぐけします。
四つ身の袖つけも、一つ身の袖つけと同様です。
和裁では、縫い代の処理は、本来は、裏から見ても耳が見えないように、折り伏せぐけをしますが、
浴衣や甚平は耳ぐけでもよいとされています。
ただし、
縫い代の端が裁ち目となっている場合には、
必ず折り伏せぐけをして、裁ち目が見えないようにします。
![四つ身浴衣(3~4歳)の袖つけ](https://fair-manage.xsrv.jp/wp-content/uploads/7dbd8fac9e1039726ab683eb26f65bed.jpg)
7.脇の縫い代を耳ぐけする
脇の縫い代を身頃に耳ぐけします。
(斜めに折った縫い代が脇縫い線とぶつかるところから
前身頃の裾まで、肩まわりもぐるりとくけます。)
脇の縫い代の処理も、一つ身浴衣の場合と同様です。
![四つ身浴衣(3~4歳)の脇の縫い代の耳ぐけ](https://fair-manage.xsrv.jp/wp-content/uploads/e3d674242f6b53caf45f515c75a9c107.jpg)
8.裾をくける
裾を三つ折りぐけにします。
一つ身浴衣の裾と同様に、衽の裾の角は三角に折り、
布が重なっている部分は、ぐしぐけにします。
(表に針目は出さず、できるだけ細かくぐしぐけにし、
裾がほつれないようにします。)
![四つ身浴衣(3~4歳)の裾(三つ折りぐけ)](https://fair-manage.xsrv.jp/wp-content/uploads/845ecfbd32a10d6a3b684fb3c74d9a26-1.jpg)
9.身頃に衿をつける
身頃と衿を合わせて縫い、
衿肩あきの角に力布、衿肩まわりに三つ衿芯をつけ、
衿をくけてから、
衿の上に共衿をくけ付けます。
3歳から4歳用の浴衣の衿つけは、
一つ身浴衣・甚平、四つ身甚平と同様です。
(5歳から8歳用の浴衣の袖つけは、異なる方法を採用しています。)
衿肩まわりにつれが出ないように衿をつけるのが難しいのですが、
ポイントは、無理なカーブで縫わずに、自然なカーブをつけて縫うことです。
少し縫っては、衿を表に返して、つれが出ていないか確認しながら縫い進めると、
縫い直しが苦でなくなります。
(慣れるまでどうしてもつれが出てしまうところですので、
何度も縫い直す覚悟で、丁寧に進めてください。)
![四つ身浴衣(3~4歳)の衿つけ](https://fair-manage.xsrv.jp/wp-content/uploads/2681958b4ef85242c4adc9b84f965371.jpg)
10.紐をつけ、完成
紐を作り、紐つけをして、仕上げのアイロンをかけ、完成です。
(この後、着丈と裄に合わせて、腰揚げと肩揚げをします。)
この工程も一つ身浴衣と同様です。
一つ身浴衣と四つ身浴衣の違いは、背縫いとつまみ衽の部分だけで、
あとは同じですので、一つ身浴衣の手順も併せてご確認くださればと思います。
(下記11のリンクをクリックしてください。)
![四つ身浴衣(3~4歳)(手縫いの完成画像)](https://fair-manage.xsrv.jp/wp-content/uploads/02b0390e5fdbe8a49dc0f83bd95bdfeb.jpg)
11.まとめ
今回は、子供の四つ身浴衣(3~4歳)の手縫いの手順を紹介しました。
皆さんも、お子様の可愛い浴衣を、手縫いにより、作ってみませんか?
子供の四つ身浴衣(3~4歳)は、並巾の浴衣地が5メートル強で、作ることができます。
※ 反物一反あれば、四つ身浴衣(3~4歳)、一つ身浴衣、一つ身甚平を作ることができます。
(一つ身浴衣、一つ身甚平の手縫いの手順も記事にしていますので、下記のリンクをクリックして、是非ご覧ください。)
当アトリエでは、子供の四つ身浴衣(3~4歳)の作り方(和裁の本)を販売しています。
女の子用も、男の子用も、作り方を載せていますし、
初心者の方でも、悩むことなく完成できるよう、丁寧な、工程ごとの図説となっておりますので、
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